新人アシスタントのみーちゃん vol.17　～ママは先生なの？～

作／チームＣＯＬ

「はっちゃん、初めまして。
　アシスタントの“みー”です。
　先生から頼まれて、はっちゃんの
　様子を見に来たよ～」

そう言えば、ママがそんなことを
言ってたっけ……。

「あれ！　先生の靴と
　スリッパがこんなところに
　すっ飛ばされてる。
　うわぁ。
　これ、はっちゃんが……？」

みーちゃんが、ボクを見る。

うん……。

ボクは、バツが悪くなって、
目をそらす。

「はっちゃん、先生がいなくて
　さみしかったんだね～。
　かわいそうに。もう少ししたら、
　先生も帰ってくるから、それまで
　あたしと一緒に遊んでようね！」

みーちゃんは、そう言うと、
ボクの背中をそっとなでて、
ボクを散歩に連れ出してくれた。

ママのお仕事は、文章を書くこと。
子どもたちに向けて物語を
書いてるんだって。

だから、新しくアシスタント
として来てくれることになった
みーちゃんは、ママのことを
先生って呼ぶみたい。

外に出ると、空はすっかり
晴れていて、すがすがしい。
きのうの強風で散った
葉っぱのうえを歩くたび、
サク、サクって音が鳴る。

それに、フカフカしていて
足もとが気持ちいい～。

お散歩に出られて、
ボクはちょっぴり
気分があがった。