雨の日はスペシャル vol.34 ~待ち人来たる~

作/チームCOL

耳をピンと立てて、音のする方を
ジーッと見つめる。


しばらくすると、
黒い影がふたつ見えてきた。


あれは……
ハルちゃんだ!!


ハルちゃんとハルじいが、
しげみの奥から歩いてきた。

ボクは、その瞬間に走りだして、
ハルちゃんを迎えに行く。


ハルちゃんの周りを
ぐるぐるまわる。
おしりをちょっぴり嗅いでは、
ピョンピョン跳ねて、
鼻先をクンクン嗅いでは、
まわりを飛び跳ねる。


すると、ハルちゃんは前脚を
低く地面につけて、おしりをグッと
上げて、遊ぶ体勢をとる。


ウィル君と遊ぶみたいに、
ふたりで、からんだり、
はしゃいだり、追いかけっこ
したりして遊んでいたら、
体の半分はどろんこまみれに
なっちゃった。


だれもいないと思ってたから、
ハルちゃんに会えて、
ボク、すっごく
うれしくなっちゃったんだ。


それにしても、ハルちゃんが
こんなふうにいっしょに遊んで
くれるなんて、初めてだ。


ウィル君がいなくて、
めそめそしていたボクを、
元気付けてくれたのかな。


きょうは、ハルちゃんと
ふたりっきりの、
雨のスペシャルデー♪


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