ラッキー富士山!?
From 倉橋燿子
ゴールデンウィークに、講演のため帰郷したばかりなのに、
2週間後、またまた法事のため広島へ行くことになった。
ということで、いざ、広島へ!
機中、思わぬ絶景に出会えた!
さすがは富士山、おっきいーっ!!!
空から見たのは、初めてだ。
しかも、わたしの隣の席には、
20代前半くらいのイケメンくんが・・・(・∀・)♡
こんなに晴れがましい絶景を両側に見られるなんて。
「今日は良い日だなぁ~♪」
な~んて、ウキウキしていたが、
それだけでは終わらなかった・・・。
隣のイケメンくんは、真剣な表情でパソコンに向かっていた。
チラチラと横目で見ると「〇〇についての研究書」
というタイトルの文章をまとめている。
それを見て、私も「そうだそうだ」と思い出し、
バッグから資料を取り出し仕事を始めることにした。
かけていた眼鏡だと文字が見えづらいので、眼鏡をひざの上に置く。
読み終わって再び眼鏡を取ろうとすると・・・。
「あれ・・・???」
眼鏡が消えている。
足元を覗いてみたり、バッグの中を探してみたり、
膝掛けをめくってみたり、座席のお尻辺りを探ってみたりと、
いろんなところをゴソゴソと探してみたが、どこにもない。
隣では、イケメンくんがあまりに熱心に仕事をしている。
「邪魔をしてはいけない」と、そぉーっと動作を抑えてゴソゴソと探してみる。
でも、・・・ない。いくら探しても見つからない。
「着陸してから探すことにしよう」と気持ちを切り替えようとするのだけれど、
どうしても気になってしまう。
「まずは落ち着かなきゃ」
アテンドのお姉さんにコーヒーを頼んでみる。
コーヒーにミルクを少しだけ入れて、残りはテーブルに置いた。
ふぅ・・・。ホッと一息。
それにしても、眼鏡はどこへ行ってしまったのだろうか。
そればっかり考えている。
結局落ち着けずに、足元をもう一度探そうとしたその瞬間・・・。
コーヒーミルクの入れ物が空中を飛んだ。
そして、イケメンくんのひざの上に落ち、スーツのズボンにミルクが・・・!!
すみませんを何度も連発し、ハンカチでゴシゴシと拭く。
「いいですよ、ホントに」
イケメンくんは、優しく微笑んでくれたが、恥ずかしすぎて目も見れない。
下を向いてひたすらゴシゴシ・・・。
肩身の狭い思いで席に座り直すと、
さっき置き直したコーヒーミルクが
今度はわたしのひざの上に落ちてきた。
「あぁぁぁぁ・・・!!」
私は、またしても必死で拭くことになった。
同時に、着陸のアナウンスが流れる。
隣のイケメンくんのパソコンをチラ見すると、
さっき見た画面と同じページを表示したままだった。
これだけ隣の席でワサワサしていたのだ。
まったく集中できず、はかどらなかったんだろう。
悪いことをしてしまった。(T_T)
「邪魔をしてはいけない」と気をつけていたのに、
思いっきり邪魔をしていた私・・・。
忘れもの&無くしものは、小学生の時からの私の十八番。
おっちょこちょいで何かしらやらかすのも、十八番。
この性分は、小さい頃からまったく変わらない。
そうして、飛行機は無事に着陸。
前の座席の人が立ち上がった時、「あ・・・」と声がした。
「あの、もしかしてこの眼鏡・・・」と差しだしてくれたのは、
ずーっと探していた眼鏡だった。
前の席の人の足元に落ちていたらしい。
隣のイケメン君が、横から「良かったですね」
と笑顔で声をかけてくれた。
はぁ~~・・・。
ごめんなさい、イケメンくん・・・。
本当にお騒がせしました。
優しくされるほど、申し訳なさが倍増する。
あーあ、自分のドジさが嫌になる。
ラッキー富士は、わたしの行いによって、
アンラッキー富士になってしまった。(~o~)
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