　大今良時／原作・絵
　倉橋燿子／文
（講談社青い鳥文庫）

初めて『聲の形』のマンガを
読んだ時の衝撃は、
今もはっきりと覚えています。
すごい！！　これはすごい！！

思わず大きなため息をついて
しまったほどです。

学校での人間関係、それぞれの立場、
差別やイジメ、恋と夢……。
たくさんのエッセンスが
詰まりに詰まり、そのどれもが
ものすごいリアリティを
感じられるのです。

アニメ化にもなり、数々の賞を
受賞したのも当たり前だと、
うなずける作品です。

しかも登場人物一人一人の
心理描写の細やかな
ことといったら……。
これをノベライズして
いいのだろうかと、
少々不安にもなりましたが、
でも、何度もマンガを
読み直しているうちに、

「やってみたい！」
　　　　↓
「ぜひやりたい！」
　　　　↓
「ゼッタイにやりたい！」

というふうに気持ちが
変化していきました。

大今先生がイラストを
すべて描き下ろしてくださる
ということを聞いて、
ますますはりきったのは
言うまでもありません。

そして、こちらが書いた原稿を、
大今先生がていねいにチェック
してくださり、それをまたこちらで
修正するというやりとりを何度も
くりかえし、ようやく出版の運びと
なりました。

見本が出来てきたときは、
思わず本を抱きしめて
しまったほどです。

いっさいの妥協なく取り組んで
くださいました大今先生に、
心より感謝もうしあげます。

みなさんも、大今先生の
イラストとともに、
どうか楽しみにしていて
くださいね！

2019.03