どこまでもドジ。
From 倉橋 燿子
先日、東京のはずれまで用があり、
電車に乗ったときのこと。
肩からはバッグをかけ、
右手にはトートバッグ。
腕には傘を引っかけ、
左手にはジージャンを抱えていた。
こんな状況で、
30分も立ちっぱなしはキツイ。
なんとか座りたいなー。
でも、周りの席はどこも空いてない。
ようやく次の駅で電車が止ると、
キセキ的に一つだけ席が空いた。
「よし!空いたっ!」
オバサン根性丸出しで、
空いた席めがけて
移動しようとしたその時……。
手に持っていたジージャンが、
びろ~~~~~ん
と床に落ちて広がってしまった。
っもうっ! なんでこんなときに!!
踏みそうになりながらも慌てて拾うと、
今度は腕から傘が落ちた。
しかも、
その場でバーンと派手に開いてしまった。
わー、サイアク。
しかも、なんでここで開くの?
周りの人も驚いた顔でこちらを見ている。
一躍、注目の的だ。
そりゃそうだ。
電車の中でいきなり傘を開く人なんて
いないんだから……。
ペコペコと周りの人に「スミマセン」
を連発しながら、なんとか傘を閉じる。
やっとのことで座ろうとしたところ……。
「2度あることは3度ある」
と言うけれど。
今度はスマホのイヤホンが外れて、
聴いていた曲がジャンジャン外に
流れ始めるという始末……。(゜Д゜)
しかも、聴いていたのは、
「欅坂46」の曲。
イタイ。これはイタイ。
トドメを刺された。
周りの人たちも、
クスクス笑いを堪えている。
「違うんです! これは、今、執筆中の
作品のテーマソングにしていて!
ファンとかじゃないんです!」
――言いたい!でもガマン!
もうこれ以上、目立ってはイカン!
あー、ハズカシイ。
でも、私の「座りたい」という気持ちは、
この羞恥心にまさり、
結局、車両を変えることもなく、
おとなしくめざしてた席に
おさまったのだった。
もう、こうなりゃヤケクソ……。
どうか笑ってやってください。(ToT)
それにしても、
さぞや騒がしかっただろうな……。
はぁ……。
わたしのドジは、どこまで行くのか。
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